料理で地域の胃袋をつかむ

好間町北二区集会所


今回紹介する好間町北好間の「北二区集会所」。かつて常磐炭鉱で賑わった好間町北好間。いわき中央インターを三和方向に少し入ったところを左折するとあります。定期的に地域の高齢者たちが集まりながら、体操をして昼食を共にするという集いが開かれています。

北二区のつどいの場のすごいところは、地域のお母さんたちが高齢者を支え合う仕組みがすでにあること。すごく参考になります。皆さんが体操をしている間、お勝手ではお母さんたちがカレーを作っていました。

実はこのお勝手チームには、プロ級に料理がうまいリーダーがいて、毎回プロ顔負けの美食を楽しんでいるのだとか。今回のカレーも、やけに本格派です。今回ご馳走になったのは、揚げ野菜たっぷりのカレーとお漬物、そして梅ゼリー。どれも絶品です。

北二区は一人暮らしの方が多いのですが、このお勝手のお母さんたちが中心になり、一人暮らしの世帯に電話をかけたり、おしゃべりをしにいったりして。地域の後期高齢者の孤独を防ぐ取り組みをしています。しかも「あたりまえ」に。

お世話になった人たちだから。同じ地区に暮らす人たちだから。なんの功名心もなく、ごく自然に、日常的に、地域を支え合っている皆さん。かつての「一山一家」そのままに、みんなで支え合う仕組みと精神が息づいていました。

体操のあと、みんなでカレーを頂きました。お店で出してもいいような味なのに、どこかに「母ちゃんの味」がある。昔、友だちの家に遊びに行ったついでに「食べでいぎなー」と言われて食べたカレーのような、なんともいえない居心地の良さ。

それからお漬物。シャッキシャッキ。塩気は薄めで、お母さんたちはこれをサラダ感覚で食べてるんだろうなっていうくらいの、ちょうどよさ。止まらない箸。そして、自家製の梅ゼリーは絶品でした。そのまま商品化できそうなくらいです。

人生の先輩と楽しい時間を過ごす。それだけで良い。そういう根っこの、心と心の関係のところから、地域の支え合いを考え続けられたらと感じました。お母さんたちの手料理を食べに、週末ふらっと好間に遊びに行っちゃってもいいかもしれません。カレー、ごちそうさまでした!!

集会所では、集まった皆さんが「笑顔ヨガ」の体操中。大変にぎやかです。

お母さんたちが体操している間、お勝手チームはせっせと料理をつくる。

毎回20食以上を用意。400円ずつ食材費を徴収するなどして運営されている。

漬物ひとつとっても「絶品」。ミシュランガイドには絶対に載らない味。

体操を終えたチームとお勝手チームのみんなで昼食。これが皆さんの楽しみなのだ。

かつての炭鉱町には「一山一家」の精神が残っている。

つどいの場では、地域の皆さんのお越しをお待ちしています。気になる場所があれば、参加やお手伝い、ボランティアなど動機は何でも構いません。ぜひつどいの場に足を運んでみて下さい。事前にお話を聞きたいという場合は、いわき市地域包括ケアまでお問い合わせを。


公開日:2017年09月18日

好間町北二区集会所

国道49号線から内陸に少し入った、好間町北好間地区の住民が使う集会所。お料理自慢のつどいの場。

所在地
福島県いわき市好間町北好間籬
活動日
第2水曜日(10:00~11:30)
お問合わせ
いわき市地域包括ケア推進課
TEL
0246-22-1202