いわき「百」景 vol.2 大越貴久子さん

いわきで百歳を迎えた方の言葉をつづる


 

百寿。高度に高齢化社会が進んだ日本においても、その大台は、多くの人たちにとって夢の数字であり続けています。本人の努力だけで達成できるものではありません。生まれながらの体に加え、家族のサポート、周囲の環境や食や風景など。その人と環境とが、共に重ね合わせてきての百歳。

ならば、こう言い換えてもいいかもしれません。百歳を迎えた人たちの心や体には、百年分の地域の歴史が刻み込まれている、と。いわきで百歳を迎えた人たちを紹介する新コンテンツ、いわき「百」景。百歳を迎えた人たちの言葉や表情から、「いわきで百年生きること」を考えます。

 

いわき「百」景 vol.2 
大越貴久子さん(100)

2018年8月26日、この日に百歳の誕生日を迎えたのは大越貴久子さん。内郷白水町にお住いの超絶元気なおばあちゃんです。大正7年(1918年)8月26日生まれ。夏の盛りにもかかわらず、体調も良く愛嬌もたっぷり。式典のために集まった家族や親類とにこやかに交流をしていました

 

とってもかわいらしいおばあちゃんでした!

 

貴久子さんには子どもが3人、孫が7人、ひ孫が19人で、やしゃごが8人。まさに大家族。家族や親類が集まって、貴久子さんの100歳のお祝い。こちらも思わず嬉しくなります。孫の吉弥さんにお話を伺うと、「元気に100歳。生まれ持った体だけではなく、本人も努力したんだと思います。嬉しいですね」とおっしゃっていました。ご節制あっての百寿。

健康的なライフスタイルもあって、日常生活は、現在もほとんど一人ですることができるそう。長寿の秘密を伺うと、嫌いなものでも食べること。それから、毎日ご先祖に手を合わせること。「母は本当に信仰心に篤くて、熱心に仏様を敬い、先祖の供養をするのが日課なんです」と吉弥さん。打ち込むものがあることが長寿につながっているのかもしれません。

 

記念品を頂くと深々とお礼。信心深い貴久子さんの人となりが伺い知れました

 

県、市、社会福祉協議会からお祝いの賞状が手渡されました

 

一方で、吉弥さんはこんなこともおっしゃっていました。「母はこう思ったらそれを貫く、というような強さもありました。昔は、村の皆さんから寄付を頂くために村じゅうを歩いたそうです。こうして孫に囲まれると優しいおばあちゃんにも見えますが、芯はとても強いものがあると思います」。

芯の強さ。記念品として、漆のお椀が渡された時の、深々と頭を下げる姿にそれが垣間見えた気がしました。丁寧という言葉では表すことのできない、しなやかさな強さ。可愛いおばあちゃんに見える貴久子さんだけれど、息子さんだからこそわかる強さ。思いが交じる、百歳の式典。

 

インタビューにお答え頂いた息子さん。母の百寿。誇らしそうでした

 

ひ孫たちから花束贈呈。みんなおばあちゃんのお祝い。最高です

 

こんな写真が残せる幸福。百歳ここにあり!

 

100歳を記念する式典では、県や市、社会福祉協議会からも賞状や記念品が手渡される簡単なセレモニーがあるのですが(自宅で受ける方も多いそう)、この日は、ご家族が市内のセレモニーホールに集まってパーティを行なうことになっていたので、自治体の記念品贈呈も、そのホールで行われた形です。

会場は本当に賑やか。年齢的にはひ孫さんたちでしょうか。おばあちゃんをお祝いしながら写メを撮ったり、話しかけたり。温かい空気が会場を包み込んでいました。ニコニコしながらリクエストに応じる貴久子さん。多くを語らなくとも、家族や親戚からも愛されていることそれ自体が、貴久子さんのお人柄を表しているようでした。

貴久子さん、百歳、おめでとうございます!

 


公開日:2018年10月25日

いわき市のセンテナリアン(百歳の方)

いわき市では、満百歳を迎えた方を表彰している。贈呈式には、いわき市に加え、福島県、いわき市社会福祉協議会の担当者も参加し、記念品や祝い金、賞状などが送られる。いわき市内の百歳以上の高齢者は、2018年6月19日現在で165名(男性21名、女性144名)となる。いわき市最高齢は、明治42年生まれの108歳。