いわきで進行する深刻な高齢化

いわき市には、今(2023年6月現在)、約30.8万人の人たちが暮らしています。このうち「高齢者」 と呼ばれる65歳以上の方は、約9.9万人。全体の31%を超え、まさに「3人に1人が高齢者」の時代に入ってきました。さらに、高齢化がピークを迎える2025 年には、高齢者の数は10.3万人に増えると予想されています。当然、それに伴って、一人暮らしの高齢者や高齢者のみ世帯(高齢夫婦世帯、高齢親子世帯)、75歳以上の後期高齢者の数も増えていきます。これが、いわゆる「2025年問題」。いわきもまた「超高齢化社会」に向き合わねばなりません。

多様な生き方の「選択肢」を守る地域包括ケア

超高齢化の時代においても、豊かな社会を目指せると私たちは考えます。
その豊かさの指針は「選べること」です。介護施設で過ごしたい人も、故郷や自宅で過ごしたいという人も、「自分が望む場所で最期まで暮らせる」ということ。私たちは、いわき市をそんな地域にしたいのです。そのためには、医療・介護・生活支援・予防・住まいといった領域がこれまで以上に連携し、地域で過ごすことを選んだ人たちを、医療機関や介護施設にいるのと同じようにサポートしていくことが必要です。これが地域包括ケアです。いわきは広域都市なので、勿来、小川、小名浜、大久といったように、各地域のなかに仕組みを作っていくことを目指しています。

いわきの地域と人の間を「いごく」人たち

地域のみんなで高齢者を支えることを「後ろ向き」なものにしたくはありません。老いること、誰かの世話になることは、当たり前のことだからです。ですから、私たちは、明るく、楽しく、そして無邪気に連携を模索し、地域の高齢者をポジティブに支えることを基本理念とします。決して難しくはありません。実はもう、そんな仕組みを地域のなかに作っている人たちがいるのです。立場や領域、職種の壁を超え、人と地域の間を「いごく」人たち。私たちは、そんな人たちから「いごく」ことの秘訣を学んでいきたいと考えています。学び合うこと、伝え合うことの先に「自分が望む場所で最期まで暮らせる社会」があると信じているからです。

いわきを世界で一番「いごく」地域にしたい

いごく人、いごく隣近所、いごく集会所、いごく地域・・・多くの「いごく」が繫がることで、地域の選択肢が生まれていきます。選択肢の乏しい社会は「幸せのかたち」まで単調なものにし、レールから外れてしまった人を「不幸」だと考えてしまいます。でも、そうではないと思うからこそ、私たちはいごいていきたいのです。その担い手は私たち自身。年齢も性別も国籍も障害の有無も関係ありません。 平に、小名浜に、勿来に、常磐に、内郷に、四倉に、遠野に、小川に、好間に、三和に、 田人に、川前に、 久之浜に、大久に暮らす私たちが、自分が望む場所で最期まで暮らし続けること。それを当たり前にできるいわきを目指して、あなたもちょっとだけいごきませんか? あなたの暮らしも、面白く、そして豊かになるはずだから。

いごく地域を作るための、官民共創デザインチーム

いごく編集部は、いわき市地域包括ケア推進課の職員と、いわき市内のクリエイター、エディター、ライターたちによって構成された官民共創のデザインチームです。ウェブマガジン「igoku」と「紙のigoku」を柱に、医療・福祉・介護・障害・まちづくりなど、社会包摂に関わる様々なプロジェクトのデザインを行なっています。

編集長
猪狩 僚
いわき市地域包括ケア推進課
市役所担当
瀬谷 伸也
いわき市地域包括ケア推進課
市役所担当
鍛治 哲
いわき市地域包括ケア推進課
市役所担当
鈴木 学
いわき市地域包括ケア推進課

プロデューサー
渡邉 陽一
植田印刷所
http://ueda-printing.com
編集・ライター
小松 理虔
ヘキレキ舎
http://www.hekirekisha.com
アートディレクター・グラフィックデザイナー
高木 市之助
http://www.ichinosuket.com
ビデオグラファー
田村 博之
OUTBACKfilm
https://outbackfilm.wixsite.com/outbackfilm
ライター
江尻 浩二郎
遠近
https://wotikoti.jimdosite.com/